心が ゆさぶられる絵本

絵本「いぬとふるさと」                同じ日本にある 歴史に残るレベルの原発事故

東京からわずか200キロのところで起きた歴史に残るレベルの原発事故。

時が止まった場所がまだまだあります。忘れがたい大切なふるさとが一変した・・復興がなかなか進まないもどかしさを絵本にした作品です。

絵本「いぬとふるさと」

鈴木 邦弘 作

 

 

あらすじ

震災が起きて あるおじさんに拾われたぼく(柴犬)。今は埼玉で暮らしている。

ある日おじさんと福島のふるさとをみにいくことになった。そこには青い空、なつかしい場所、なつかしい海のにおい・・。でも。。誰もいない。会うたびにほえたあいつも、どこかに行っちゃった。

 

作者の鈴木邦弘さんとは・・・

1973年うまれ。長岡造形大学卒

2015年から原発事故後の福島県双葉郡の取材を開始

現地を「歩く」ことにこだわり、これまで機関困難区域をふくめのべ250キロを踏破。

土地の空気感を感じ写真におさめ、それをもとにイラストレーションと絵本の制作を行っている。第四回、六回MOEイラスト絵本大賞入選

完全に時が止まったかのようなふるさとがまだある。でも帰れない辛さ。そこにすんでいた人の気持ちが、こころをゆさぶるイラストレーションで表現されています。きっとそこで飼われていたペットたちも同じ気持ちでしょう。

実際に現地を歩いて取材されたからこそ、描ける絵本なのです。一件、なつかしいふるさとのような雰囲気ですが、一歩足を踏み入れると全然違った空気をまとい、失われてしまったものの大きさが、せまってきます。



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